「枯れたはずの稲株から新しい芽が出ている!これはいったいどうしたことか」7年前、稲が勝手に大量に多年草化した田んぼを見て、「これはもはや無視するわけにはいかない」と、稲の多年草化現象がどうして起こるのか、指導者も参考書も情報もない中、たった一人、手探りで研究を始めました。
様々な試行錯誤を経て、今、ようやく「稲の多年草化栽培」と呼べるところまでやってきました。栽培方法の基本が固まってきたのです。 稲の多年草化は、無農薬・無化学肥料で、かつ不耕起・冬期湛水の田んぼで生じる、極めて稀な現象です。しかし、それは栽培技術化できることがわかってきました。
来年度は年間を通じてその基本的な栽培方法を実践的に学んでいきます。そして、同時に今年仕掛けた幾つかの実験がどのような結果を生むか、一つ一つ確認していきます。
どこにも教科書も参考書もない「稲の多年草化栽培」の世界では常識や先入観や固定観念の眼鏡を外して、まっさらな目で、多年草化した稲を、田んぼを、そして環境を見て、感じて、その微妙な変化を見逃さないことがとても大切です。この基本的な態度は今後も貫いていきます。そういう中からきっと来年も新たな発見がたくさんあることでしょう。
Q1 ”4歳の稲”は誕生するか
Q2 一番寒い田んぼでもイセヒカリとヒトメボレは多年草化するかQ3 いもち病にかかったサトジマンでも多年草化するか等々、講師にもわからない質問の答えを稲自身の生育の様子から学び取っていきます。なお、関心を持つ方が増えているので、参加ご希望の方は早めに申し込まれるよう、ご案内申し上げます。
詳細は「稲の多年草化栽培研修会」コーナーをご覧ください。
小川