イスラム国の論議がかまびすしい。阿部首相は犯人を捕まえて罪を償わせると牙をむき出しにした。世界同時多発テロが勃発した直後にジョージ・ブッシュが言った言葉と似てきた。実に危険だ。
中東地域に真の平和をもたらしたいなら、その最大の条件は、中東全域における「刀狩り」を実施することだ。今こそ、大和民族の智慧を体現した豊臣秀吉の刀狩りに世界は学ぶべきだ。オバマ大統領はイスラム国を壊滅させるとすごぶるが、湾岸戦争とイラク戦争と、10年に一度ずつあの地域に爆弾を雨あられと降らせた両ブッシュともはや何も変わらない。「戦闘による破壊と武器の供与」を繰り返したアメリカとヨーロッパ諸国が滅茶苦茶にした地域から発生したのがイスラム国ではないのか。それがいかに「不毛な平和ための最終手段」であるかを世界は知るべきだ。同じ轍を踏んではならない。
日本政府は今後も進んで難民支援と人道支援を行うと言う。それが間違っているとは思わない。しかし、そうやって周辺国の負担を減らして浮いたお金でまたそれらの国々が武器弾薬を買うのだったら、何のための支援になるのだろう。
「和を以って尊しとなす」日本ならではの最大の貢献は世界に向けて中東地域の「刀狩り」を提案し、その実現のために「刀狩り有志連合」を結成し、政府一丸となってその具体的な実現へのプロセスを提案すべきだ。そして、そのために潤沢な資金を用意して「刀狩り基金」を設立し、有志連合にも資金の拠出を依頼して、恒久的な刀狩り運動を開始すべきだ。それこそが恒久平和を希求する日本国憲法の精神の真骨頂を発揮する舞台となるだろう。
農業は平和をもたらす。農村の牧歌的風景は人々との心を潤し、自然と和ませる。聖書には「剣を打ちかえて鋤とし、槍を打ちかえて鎌とし」という知恵もあるから、刀狩りは欧米にも通じるはずだ。
中近東の人々に麦の種と鋤(=トラクター)と鎌を配ろう。