今年の稲の苗作りは発芽が良く揃ったところ(左側の写真)とばらついたところ(右側の写真)と、両方あります。水苗代なので、毎年このような発芽のばらつきは避けられません。ほんの1度の水温の差や、気温の変化なとで、発芽時期は微妙に変化します。それでも、田植えまでには大体背丈がそろうので、この程度なら、許容範囲です。何しろ枚数が460枚もあるので、芽が出るとほっとします。
すっかり春らしくなって、風光る日曜日は絶好の畑日和でもあります。畑の研修会2回目のテーマは、夏野菜の畝立てと種まき・定植の第1回目。鍬とレーキの使い方を学び、今回はきゅうりの定植とインゲン、枝豆、サトイモ、そして不耕起の畑でトウモロコシの種まきをしました。
「夏野菜の中で日本に連れてこられて一番迷惑している野菜は何だと思いますか?」と変な質問をして、答えられる人はあまりいません。
「トマトです。」と言うと、
「へーえ!?」
意外!でも、あまり信じてない表情。その理由は梅雨がとにかく大嫌いだからなんですが、詳しく説明すると、みなさん納得。そうして作ったのがかまぼこ型の超高畝で、こんなに大きいのは初めて。
ちょっとオーバーに言い過ぎたかな?でも、トマトは足元が乾燥しやすくて、快適に感じることでしょう。
いのちいきいき栽培では、種をまいた後は、草で覆うなどして、できるだけ黒い土を見せないようにします。虫たちにとって、そこは砂漠。草をかけたら、オアシス。そういう生き物の視線で栽培するのが特徴です。
大地を覆うのに抜群の働きをする
都市部の農地は貴重です。非常時の避難場所にもなります。
さて、この冬、相模原市の住宅地の真ん中にある5反の農地が使えることになりました。そこの農家が亡くなって、後継者がないので、お引き受けすることになったのです。自然耕塾の卒塾生と手分けしてその農地を維持することにしました。大家族は『「農」のある生活』を提案しています。そこで、私の方は
有機栽培 貸農園 なごみ農園
を開設することにしました。貸農園とはいえ、やはり、大家族は有機栽培を手放すわけにはいきません。場所は中央区宮干本町で、すぐ隣をきれいに整備された境川が流れ、畑はかなり広いので気持ちの良い環境にあります。
一区画が30㎡と、普通の市民農園よりかなり広いです。また、市民農園と違って、ずっと継続して耕作できるので、ご自身の土作りができるのも魅力です。参加費は年間で30,000円。(消費税込)休憩所、トイレ、道具、水道付きです。立地条件からすると、かなり割安です。いのちいきいき栽培研修会の研修生のための実習畑という性格も併せ持つからです。
そこが土と親しみたい市民の憩いの場となればとてもうれしいです。相模原市や町田市に在住の友人やお知り合いで、貸農園を探しているいらっしゃる方をご存じなら、ぜひご紹介ください。
連絡先は小川の携帯(090-93418229)まで。
自然耕塾第2回目は、稲の種まきと苗箱の苗代での設置を行いました。最初に機械で種まきをして、次に手で播きました。 「毎年、手播きのほうは、播く人によって発芽率が良かったり、悪かったり、大きな差がでますからね!」とちょっと脅して(?)、「これで大丈夫だろうかという不安や、悲しい想いで播くと発芽率が悪くなって、生育にも影響がでるので、平常心で播いてください。」 それを聞いて、塾生は無言で、真剣に種を播いていました。 こんな感じになります。
薄播きで、人間の居住空間に譬えると、5LDKぐらいにゆったりとしています。そこで太陽の光をたっぷりを浴びて、寒さの中で鍛えられて、逞しい苗に育ちます。 その上に土をかけて完成です。午後は、その苗箱を苗代に設置しました。
そのあとで、講義に夢中になっていたら、4時半になってしまっていました。塾生のみなさん、遅くまでお疲れ様でした。
小川
住宅地のど真ん中にある私の家の屋根にまたアオサギがやってきた。これで4度目だ。アオサギはとても警戒心の強い鳥で、たいてい50mぐらいまで近づくと、すぐに逃げて行ってしまう。ところが、窓辺でアオサギを見ている私との距離はせいぜい6mぐらいしかない。私に気づいている素振りは見せない。そこに、2分ぐらい立ち尽くしていただろうか。そのあと、やおら飛び立っていった。
写真よりもっと大きなアオサギが私の目の前に降り立ったのは、もう5年ほど前のことだ。その頃、私は大家族の仲間と一緒に耕作放棄地を開墾して田んぼ地帯をそっくり復活させた。
そこに冬期湛水(一年中水を張ること)して、生物多様性のある田んぼ環境に作り変えることを考えて、ちょうどその原稿を書き終えたときだった。アオサギが屋根に降り立ったのは。私とアオサギの距離は3,4mしかなかったが、アオサギは横顔を見せてたたずみ、やはり私に気づいた様子はなかった。 近くで見ると、とても美しい鳥だった。アオサギは一分ほどで飛び去った。
2度目にアオサギがやってきたのも、やはりその田んぼ地帯の環境再生のことに思いを巡らせていた時だった。やはり距離は3,4mしかなかった。そのときは、庭にまで降りてしばらく庭を歩きまわっていたので、本当に驚いた。
3度目の時もやはり私に横顔を見せてたたずんでいた。決して目を合わせようとはしない。しかし、たとえ窓の中側とはいえ、これだけ至近距離だ。用心深いアオサギが私に気づいていないはずはないと思うのだ。
今、開墾したその田んぼ地帯には行くと必ずと言っていいほどアオサギ(かシロサギ)が1羽ないし2羽いる。つまり、そこはアオサギの格好の餌場になっている。
不思議だ。アオサギのやってくる謎は解けない。ただ、その田んぼ地帯を水田に戻したことと無関係ではないように感じている。
稲の種蒔き
とうとう今年もまた稲の種蒔きの季節がやってきました。
今年は苗箱にして約450枚に種を蒔きます。昨日は専用種蒔き機で200枚に種を播きました。
この作業は一年に2,3回しかなく、しかも大量にこなすので、とても神経を使う作業です。
撒き終ったあとは、苗箱を田んぼまで運んで、苗代に並べました。
今どき、苗代で苗を育てる農家はほとんどいません。大家族では敢えて危険を犯して自然の寒さの中で苗を鍛えています。そうすることで、病虫害だけでなく、猛暑や冷害などの気候変動にも強い苗になります。そして、とても生命力のあるお米ができます。
今年は、「やってみ田んぼ」(田んぼの体験農園)の参加者が積極的で、5人が種蒔き体験に来ました。お蔭様で、作業はとても順調に行きました。
正直であることが何と難しい時代
みなさんは写真のように「虫食い
ひやひやどき
その結果はというと
苦労したのは、いったい何匹の虫
でも、この一件、お店のある店員
そんなことを思い出しながら、今
小川