私にできる平和運動ってなんだろう?
よくそう自分に問いかける。
平和な日本でできる平和運動って何だろうかと。
今、持っている答えはこうだ。
一番大切なことは戦争で実際何があったのか、
その事実を学び続けることだ。
それは一年にたった一回でもいい。
例えば、
8月15日に第二次世界大戦で日本軍がどこで何をしたのか、
アジア諸国は日本軍によってどのような災禍を被ったのか、
アジアの民衆はどのような苦痛と恐怖に苛まされたのか、
日本国民は、どのような我慢を強いられたのか、
沖縄市民はどのような犠牲を強いられたのか、
残虐な軍事行動の中にあって、
誰がどのように高潔で、人道的な行動を取ったのか、
たった一つでいいから
自分がまだ知らない新しい事実を正確に知ることだ。
それを知ったなら、
こんなことは二度と繰り返してはならないと、
自分に言い聞かせることだ。
その文字を自分の魂に刻むことだ。
それだけでも、10年生きれば10回の戦争追体験ができる。
こんなことは二度と繰り返してはならないと、
10回自分の魂に深く刻み込めば、
そこに反戦のエネルギーが蓄積されるようになる。
20年続ければ、刻むたびに痛みを覚える私の魂の
反戦エネルギーはさらに倍増する。
そうすれば、
いざという時に、
私の魂に刻み込まれた反戦エネルギーは
必ずや毅然として、猛然として、
断固たる戦争阻止の行動を取ると
信じている。
そのときが私の平和のための実力行使の時だ。
機会があって、長崎へ行ったついでに、原爆資料館に立ち寄った。その前に立つ像に心が引かれた。
原爆で犠牲になった人たちの中に、5800名の児童、工場に勤務していた1800名の生徒、そして百数十名の教師がいたそうだ。その人たちのために建てられた像だ。
小川