ヒキガエル君との共生の試み

SH380979
みなさんは畑にヒキガエルがいることを知っていますか?今や、絶滅危惧種リストで希少種となったヒキガエル。私の不耕起の畑では推定100匹ぐらいは生息していると思います。そんな畑は専用農家の畑にはまずありません。みな、とうの昔に農薬とトラクターで滅ぼされてしまっています。
私の畑では作付をしない場所はできるだけ草を刈らないようにしておきます。そこがヒキガエル君の住処となるからです。その草を刈るときは、2度刈りします。一回目に表面10cmぐらいのところで刈って土が見えるようになったら、ヒキガエル君に声をかけます。
「いいかい。これから草刈り機で地面すれすれに草を刈るから、今のうちに逃げてちょうだいよ!」
そう言って、いるかいないか、歩きながら見回って、いないとわかると、刈り始めます。面白いことに、たいてい刈り終わったすぐ後で、もそもそとヒキガエル君が頭をもたげてきます。どうも草刈り間、頭を地べたに押し付けているらしいのです。そして、移動始めるのですが、片足ずつ交互にのばして、その動作の無様でのろいことと言ったら、ありません。〈君ねえ、カエルなら、もっとカエルらしく、ぴょんぴょん飛べよ。そもそも君はメタボすぎるよ。〉と言いたくなりますが、そこはぐっと我慢。なにせ、猛烈な速度で回転する草刈り機の刃に当たったら、イチコロです。
「よかったなあ。無事で!」

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