真冬を乗り越えた去年の稲

3月8日に今年の自然耕塾が始まりました。雨交じりの寒い朝でしたが、ようやく一年ぶりに再建されたビニールハウスの中で講義ができたので、ありがたかったです。

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(建設中のビニールハウス)

午前中は不耕起冬期湛水稲作の全般的なことをお話しさせていただきました。そして、午後は雨も止んだので、実習田の田んぼの水の水源を見に行くことから始めました。自分たちが稲を育て、冬季湛水をする水の源の泉を見ることで、「この水をいただいて、米作りができるのだ」と思うと、その泉があることに感謝の思いがこみ上げてきます。

そのあと、今の田んぼの状況を観察しました。すると、もう幻の藻サヤミドロが発生していました。

 

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ミジンコも泳ぎ回っていました。そして、驚いたのは、枯れていると思った稲がまだ生きていたことです。

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(すっかり枯れた稲の地上部)

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(ところが、株の一部が緑色になっている。まだ稲が生きている証拠)

寒さの中で鍛えるのが自然耕塾の苗作りの基本ですが、その苗の底力を見せつけられた思いがしました。去年、スズメに完全に食い尽くされた田んぼだったので、稲を刈るのも嫌になって自然のままにほったらかしていたのですが、まさか稲がそのような再起の機会を窺っていたとは、知りませんでした。その稲株を一部で刈ったところ、なんと三日後に葉を出し始めていました。春まだ寒いこの時期にです!2度目のびっくり現象です。

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(切った株から細い葉が伸び始めている)

さあて、この稲がどうなるか、実りをもたらすか、今年もまた新しいドラマが展開しそうで、わくわくしてきました。

小川

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