いのちいきいき栽培研修会と自然耕塾はいずれも一年のコースです。ですから、春まだ寒い時期に始まって、四季の巡りを感じながら、実りの秋の終わりまで続きます。畑と田んぼと、様子は異なりますが、収穫の秋で一巡することが体でわかります。その最後の締めくくりが収穫祭です。この日を迎える喜びは、一年の巡りを感じた人には格別です。大家族では、畑の研修生と田んぼの研修生がが合同で収穫を祝います。
収穫祭はいろいろな形があるでしょうが、大家族というより、私のところではもうかれこれ20年ぐらい、収穫祭はみんなで餅をつきます。
あ、ただし、その前に近くに神社にみんなでお参りして、お米や野菜をお供えして、一年の実りを与えてくださったことを氏神様に感謝します。
餅を搗くそばから、磯辺巻、黄な粉餅、あんころ餅、納豆餅、大根おろし餅などをみんなで作って、かたっぱしから食べるという、食い気丸出しのお祝いをしています。有機栽培のもち米を使うことでまずおいしくなります。薪で蒸すので、さらにおいしくなります。杵で搗くので、またさらにおいしくなります。餅つきで適当に体を動かしてから食べるので俄然食欲も増しています。搗きたてを食べるので、またまた一段おいしさが増します。というふうに、一番おいしく食べる仕掛けがしてあります。
今年もみなさんその味を十分堪能されていました。
お酒も適度に入って、お腹が膨れたところで、修了証書の授与式を行い、自然耕塾生は自分たちが丹精込めて育てた不耕起・冬季湛水のお米を併せて受け取ります。一年の苦労が脳裏に蘇っているようでした。
その日は、ぽかぽかの小春日和で、とても穏やかな日差しの中で畑と田んぼの研修生もすぐに打ち解けて、とても和やかな雰囲気の収穫祭となりました。
小川